11/15サッカーW杯アジア最終予選の対インドネシア戦が行われ完全アウエーの中、4−0と快勝し首位をキープ。
前半はピッチコンディションの悪さに対応しきれず後手を踏む展開となり優勢には進めていないように思われたが、相手のOGを皮切りに南野拓実の追加点で前半を2−0で折り返す展開に。
後半にも2得点を追加し終わってみれば快勝。
ふと、思ったのがインドネシアのサッカー事情について自分も含めて日本人ファンはほぼ知らないのではないか?
というよりも関心がない!そんな人が多いように思える。
そんなわけで今回はインドネシアのサッカー事情について投稿してみた。
概要
- 設立:1930年
- FIFA加盟:1952年
- AFC加盟:1954年(創設メンバー)
- 現会長:エリック・トヒル(2023年~)*イタリアの超名門ビッグクラブ、インテルの元オーナー
歴史
W杯にはオランダ領東インド代表として1938年のフランス大会に出場。
当時はアジアのチームとして初のW杯出場であった。
本大会への出場は現在に至るまでその1回のみ(当時のW杯は全トーナメント方式で1回戦でハンガリーに0−6と大敗)。
アジアカップにおいては、2019年大会まで出場したいずれの大会もグループリーグ敗退であったがグループステージで日本と同組となった2023年大会において初めてGS突破を果たした。
ちなみにオリンピックは1956年のメルボルン大会に1度だけ出場している。
2020年以降はかつての宗主国オランダを中心に、スペインやベルギー等のインドネシアにルーツを持つ選手を帰化させ戦力強化を図っている。
ちなみに最新のFIFAランキングは130位(2024年10月現在)。
国内リーグについて
インドネシアのプロサッカーリーグは、国内で最も人気のあるスポーツリーグで、プロサッカーリーグの主な階層には、トップリーグである「リーガ1(Liga 1)」と、2部リーグにあたる「リーガ2(Liga 2)」、そしてその下位の「リーガ3(Liga 3)」があり、それぞれのリーグが国内クラブチームによって運営。
以下、インドネシアのプロサッカーリーグの構成、運営、特徴、課題などについて解説。
・Liga 1
リーガ1は、インドネシア国内のサッカーにおける最上位リーグで、国内外のスター選手(特にブラジル、アフリカ、ヨーロッパの選手が多数参戦)が集まり18クラブで構成されており、シーズンはホーム&アウェイ形式の総当たり戦。シーズン終了後、上位チームがリーグ優勝を果たし、下位3チームはリーガ2に降格する仕組み。
・Liga 2
リーガ2は、インドネシアのサッカーにおける2部リーグで、リーガ1への昇格を目指すチームで競い合っている。リーガ2には24チームで構成されており、シーズン終了後に上位チームがリーガ1に昇格し、下位チームはリーガ3に降格。
・Liga 3
リーガ3はインドネシアのサッカーにおける3部リーグで、地域リーグとして位置づけ。リーガ3には数百ものクラブが参加しており、インドネシア国内のサッカー発展における重要な土台となっている。リーガ3は地域の若手選手の登竜門で、プロを目指す選手にとっての成長の場。地域の有望な選手がここで経験を積み、リーガ2やリーガ1へのステップアップを目指している。
問題点と課題
- 財政問題:リーガ1のクラブであっても財政基盤が不安定なクラブが多く、スポンサー収入や放映権料の増加が課題。特にリーガ2やリーガ3のクラブは資金力に乏しく安定した運営が厳しい状況。
- インフラ不足:多くのスタジアムや練習場は老朽化しており、クラブや代表チームが十分な練習環境を確保できていない状況で施設整備への投資は急務で、AFC(アジアサッカー連盟)の基準を満たすためにもインフラ改善も急務である。
- 治安とサポーター問題:サポーター同士の衝突や暴力事件が発生することが多々あり、治安面での課題が浮上している。サポーター同士の対立がエスカレートすることもあり、安全な観戦環境の整備が必要。
- 競技レベルの向上:リーグ全体の競技レベル向上も大きな課題とされている。国内リーグは人気がある一方で、アジア全体で見たときに他国のトップリーグに遅れをとっていると見られており、選手育成や指導者の育成を通じた競技力の向上が必要。
将来の展望
インドネシアのプロサッカーリーグは、アジア圏において今後さらなる発展が期待されている。
近年は若手選手の育成に力を入れており、クラブアカデミーの設立や指導者の質向上に取り組むことで、競技力の向上が図られている。
そうした取り組みの中、2014年1月にはJリーグとインドネシアスーパーリーグの主催者である「PT LIGA INDONESIA」とパートナーシップ提携を締結した。
PSSI(インドネシアサッカー協会)やクラブの間で財政の透明性を高め、スポンサーやファンの信頼を得る取り組みも進行中。
さらに、インドネシアの経済成長と人口増加に伴い、国内サッカー市場の拡大も期待されスタジアムの改修や新設、インフラ面での発展も進んでいくと予想されている。
リーグ全体の競技レベル向上に加え、国際的な大会での活躍を通じて、インドネシアサッカーの評価が向上することをアジア全体から期待されている。
まとめ:競技人口も競技レベルも上昇傾向にあるインドネシアサッカー
インドネシア国内リーグには日本人も多く在籍しており将来的に国籍を取得し日本出身の選手がインドネシア代表に選出される日もそう遠くはない気がする。
最終予選まで進出している国なのでそこまで弱くないだろうというのが大方の日本人ファンの味方ではないか?
ホームながら0−4と日本に大敗したが代表チームの強化、国内リーグの整備など日本と同じような路線を辿っているのは興味深い。
ただ懸念材料として今回の対戦では外国からの帰化選手が27人中14人と半分以上を占める。
何年後かはわからないが将来日本のライバル国として、東南アジア最強国としてW杯アジア予選やアジアカップで立ちはだかるのではないかと思うのである。
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