今月の日本国内で行われる親善試合に選出されている三笘の代表辞退が発表された。
詳しくは報道されていないが怪我ではなくコンディション不良とのこと。
ここ4試合は所属クラブのブライトンでフルタイム出場を果たしている。
しかもユーロリーグ参戦中の同クラブはギリシャ、イングランド、フランス、イングランドとそれなりの長距離移動を強いられている状況。
さらにイングランドと日本との往復を考慮すると相当の疲労蓄積である。
ヨーロッパに身を置く日本代表選手達は積極的に代表辞退しよう
なぜ、長距離移動を強いられていても代表を辞退しないのか?
国の為、自身の名誉の為なのか?
いくつか理由はあると思うが本音は3年後のW杯のメンバーに選出されたいからであろう。
ヨーロッパに身を置く選手達は代表に背を向けて辞退すると「非国民」扱いされる可能性もあるし、選手としては色々なリスクが伴うので安易に辞退はできない状況だ。
そもそも、日本人選手はなぜヨーロッパでプレーするの?
Jリーグのクラブより良い待遇でのオファーもあるが、やはりサッカーの本場ヨーロッパでプレーする事に大きな目標を持っているからであろう。
世界中の選手達が集まる場所で実力を磨き更に世界最高峰のチャンピオンズリーグ出場は選手にとって最大の目標と言っても差し支えない。
それはすなわち日本代表へのアピールにも繋がりW杯のメンバーに選出される可能性も高まる。
ただ、ここで難しいのは所属クラブとの兼ね合いである。
三笘のように幸か不幸か所属クラブで完全なるレギュラー選手でロベルト・デ・ゼルビ監督の信頼が絶大な選手はそれはそれで結構きつい。
フルタイム出場試合が同クラブ所属選手の中でもトップなのは選手層の薄さを露呈している。
三笘自身もこれでさらにイングランドと日本の往復を考えるとここはひとつ休んだほうが得策と考えての辞退であろう。
ヨーロッパに身を置く選手達は疲労回復を最優先で考えるべきだ。
日本国内での代表戦を終えてヨーロッパ各国に戻るとポジションがなくなっている
ヨーロッパでプレイすることになるとこのリスクは常に伴うものである。
最近ではA代表のデビューなしでヨーロッパのクラブに青田買いされるJリーグ選手達も増えてきた。
こういう選手が初選出されればまず間違いなく喜んで招集を受ける。
A代表に選ばれたいがためにヨーロッパでプレイすることを選択しているので願ってもないのチャンス到来なのである。
ヨーロッパへ渡るケースも日本がW杯常連国になったせいか最近は変わってきた
A代表デビュー後の渡欧はスタンダードではない
以前はA代表での実績を踏まえての渡欧がスタンダードであった。
その最たる例が日本が初出場を果たしたフランスW杯後、イタリアのペルージャへ移籍した中田英寿であろう。
その後、名波浩や中村俊輔、小野伸二など皆A代表経験者たちが次々と海を渡った。
しかし今はA代表デビューどころかJリーグデビューもしないでヨーロッパのクラブに青田買いされるケースまで出てきている(これはこれで日本サッカー界の大問題になっているがひとまずここでは置いておく)。
ネットの普及により世界各国の情報は得られる状況なので森保監督もヨーロッパ組の選出はより慎重に選ぶべきである。
つまり自身の保身のために選ぶのではなく選手ファースト(ここで言う選手ファーストとは各選手たちの成長の妨げにならないように配慮すること、各選手の成長を第一優先で考える)目線での選出である。
日本に呼び寄せた結果、各国の所属クラブでレギュラーを外されてしまっては本末転倒なのである。
まとめ:A代表監督は権力者であってはならない
試合結果も大事であるが興行的側面を考慮するのであれば今回は新潟の選手を数名でもいいから選ぶべきである。
親善試合はあくまでもテストであることをメディアもファンも認識すべきである。
今回の選出がヨーロッパ組中心に選ばれていることに残念でならない人はどれぐらいいるだろうか?
そちらの方が私ピチーチとしては気になるところである。
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