本日行われた柏対熊本は4−0で柏、川崎F対福岡は4−2で川崎Fがそれぞれ勝利し12/9国立競技場での決勝戦は柏対川崎Fに決まった。
東京オリンピック開催決定を機に旧国立競技場の改修工事が行われ完成後も元日には行われないことが当たり前になってしまった感があるがオールドファンとしては何かしっくりいかない。
柏の細谷に今後も注目
J1で現在残留争いを繰り広げている柏にとってはチームの上昇気流に乗る意味でも価値ある4−0の勝利だったが、特に目についたのがパリ・オリンピック世代の代表候補でA代表の経験もある細谷の先制点のアシストだった。
先月の対横浜FCとのアウエー戦でもゴールしている柏の新エースはストライカーというよりA代表の三笘薫にも引けを取らない左ウイング級のドリブルからの左足センタリングでゴールを演出した。
ボックス内でのドリブルということもあってか相手ディフェンダーも強くは当たりにいけないことを逆手に取るような間合いといい絶妙のタイミングでの完璧な左足センタリングだった。
後半にもチームメイトのマテウス・サヴィオの強烈な左足からのシュートが当たりコースが変わってゴールネットを揺さぶり結果は細谷のゴールとなった。
アンラッキーなゴールもあったが試合そのものもJ1のクラブとJ2のクラブとではこれほどまでに差があるのかと思うくらいにワンサイドゲームでホームチームの柏が圧勝した内容だった。
J2のクラブで準決勝まで残ったことが評価に値することではあるが、格上チーム相手にもう少し善戦する姿を見てみたかった。
チームトップの得点数を誇る柏期待の若手ホープ(22歳)は柏を天皇杯優勝&J1残留へと導けるか?
レアンドロ・ダミアン復活なるか?
一方の川崎F対福岡のJ1クラブ同士の戦いは試合展開としては面白く見応え充分の内容だった。
ホームの川崎Fは開始早々5分にコーナーキックから山村のヘッドで先制し幸先よくスタートを切ったが、その後は一進一退の攻防から徐々に福岡ペースで試合が進み42分の同点弾前後の時間帯は完全に福岡が試合を支配し、前半中に逆転できる内容だった。
結果的に言うと前半で2−1にできなかったことが敗因だったように思う。
サッカーとは自分たちのペースで試合を支配しているときに得点しないと負けてしまう競技ということがよく分かるゲーム内容だった。
元フランス代表のバフェタンビ・ゴミス加入以来レギュラーポジションが危うい状態のレアンドロ・ダミアンのヘディングゴールで復活なるか?
一昨シーズンのリーグ得点王は今季怪我もありリーグ戦でもPKの1ゴールのみにとどまっている。
今日の試合でも前半のPKを止められてしまい嫌な雰囲気のまま前半終了となってしまった。
このまま引きずるかと思いきや81分に待望のゴールが生まれ試合を決定づける4点目となった。
上半身裸になり喜びを爆発させる姿を見るとよっぽど嬉しかったのであろう(その後もちろんイエローカードをもらう)。
負けた福岡は限られた予算内の中でも今季よくやっているクラブだ。
長谷部茂利監督の采配に尽きると思うが「選手を育てて売る」地方クラブの運営方針に沿った戦い方を今後も貫いてほしい。
世界的に見てもJリーグにはビッグクラブが存在しない珍しい国
まとめ:天皇杯は国内3大タイトルの一つであること
リーグ制覇が一番価値があるが天皇杯はJリーグよりも古い国内最古のカップ戦であること。
毎年元日決戦をみて一年の始まりを実感したもの昔話。
それでも各クラブはこの大会の優勝を目指していることには昔から変わりない。
アマチュアクラブも参加できる(天皇杯はイングランドのFAカップに由来する大会)この大会の最大の見どころは一発勝負のジャイアントキリングが起こること。
今年もロアッソ熊本がベスト4まで残ったことを考えるとサッカーは番狂わせが最も多いスポーツ競技であることがよくわかる事例となったのではないか。
そんな事を改めて実感した今年の天皇杯も残すところ決勝戦のみ。
果たして結果はいかに。
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